B's Recorder GOLDを使って
B's Recorderの概要
バックアップの手順
リストアの手順
■B's Recorderの概要
B's Recorder GOLDは、BHA社が開発販売しているライティングソフトです。
DVDドライブやCDRドライブにバンドルソフトとして添付されることが多く、わざわざ買わなくても、あなたの手元にあるかもしれません。あれば使わないと損です。比較的簡単にシステムのバックアップとリストアができます。

HDDバックアップという機能を使います。
ここではGOLD5について主に説明します。最新バージョンのGOLD7でも、ほぼ同様の手順で操作できるだろうと思います。しかし、GOLD3などの古いバージョンには「HDDバックアップ」という機能そのものがありません。

HDDバックアップとリストアに関する限り、視覚障害者がほぼ単独で行うことが可能です。
しかし、B's Recorderについては、その基本的な機能の部分においてマウス操作が必須になっているところがあります。そのため、全体的に、視覚障害者が使いやすいソフトかどうかには問題があります。その点、注意が必要です。

B's RecorderにはBASICと完全版がありますが、HDDバックアップについてはBASIC版で大丈夫です。
ただし、バックアップデータをハードディスクにおくことはできないようです。
DVDやCDR/CDRWに焼くことが前提になっています。
だからあなたが使っているPCに、DVDやCDR/RWなどの書き込みが可能なドライブがなければ使えません。
またこのソフトを新たに購入しようとするときは、このソフトが、あなたのPCについているCDR/RWドライブやDVDドライブに対応しているか確認する必要があります。BHA社のホームページを探せば、「対応ドライブ一覧」というページがあるので、そこで確認してください。
この項を執筆している時点でのダウンロード販売価格は、GOLD7 BASICが3360円になっています。割安感があるかもしれません。
■バックアップの手順
【準備】
バックアップしようとするパーティション(ドライブ)にスキャンディスクをかけ、ハードディスクの不良部分を省いておくのがのぞましいです。
またWindows2000/XPではAdministrator権限で行わなければなりません。(あなたがPCをひとりで使っているのなら、通常、このAdministrator権限を持っています。)


【B's Recorder GOLDを起動する】
Windowsの「スタートメニュ」から「BHA」→「B's Recorder GOLD」を実行すれば、起動します。
デフォルトでは、起動すると「補助メニュー」というウィンドウが表示されます。ESCキーで閉じてください。
そしてメインメニューの「ツール」(ALT+T)から「HDDのバックアップ」を実行します。
HDDのバックアップというウィンドウが開きます。


【パーティションの選択】
物理的なドライブ全体をバックアップすることも、物理的なドライブをいくつかの区画にわけたパーティションをバックアップすることもできます。
デフォルトでは「パーティション」が選択されており、特に問題がなければ、そのままでいいです。 ウィンドウはパーティション(論理ドライブ)一覧を表示しています。上下矢印キーで一覧を移動し、自分がバックアップしたいパーティションを選択します。
システムをバックアップするのですから、通常はCドライブです。
しかしマルチブート環境などを構築している場合は、他のドライブになる場合があります。
選択したら、「次へ」(ALT+N)ボタンでページを進めます。


【最適化の選択】
デフォルトで、「未使用クラスタを検出する」設定になっています。
特別な理由がなければこのままでいいです。バックアップデータが小さくまとまりますから。
また、たいてい「圧縮有」オプションをチェックできます。(できない場合もあります)。圧縮するとデータがコンパクトになるので、CDR/RWの枚数を減らせるでしょう。ただし、バックアップとリストアに時間がかかるようになります。そして時間がかかる割に圧縮率が低いという報告もあります。このあたりは好みです。
「圧縮有」をチェックすると、「圧縮レベル」を「速度優先」か「圧縮率優先」か、スライダーでカスタマイズできます。スライダーを左へ移動すれば速度優先、右へ移動すれば圧縮率優先です。
設定が終わったら「次へ」(ALT+N)ボタンです。


【バックアップオプション】
まず書き込み速度を選択します。
おそらくデフォルトでは、お使いのCDR/RWドライブに可能な最大の速度が設定されているでしょう。使用する書き込みメディアがそれに対応していなければなりません。自分の環境にあわして調整してください。

このページで重要なのは「ブータブル設定」です。
3つから選択できます。「なし」と、「起動ディスクから作成」と、「汎用的な起動ディスクイメージより作成」です。
通常は、デフォルトのまま「汎用的な起動ディスクイメージより作成」でいいです。
ブート時に特別なDOSドライバを読み込まなければならないときは、そうした起動ディスクを自分で別に作成しておいて、このページで「起動ディスクから作成」を選択します。
いずれにしても、ブータブルを作成するようにしておけば、リストア時に、バックアップしたCDR/DVDから直接PCを立ち上げ、リストアすることができます。

パスワードの設定は、第三者にリストアをさせたくないときに使います。通常は、デフォルトのまま空欄でいいです。パスワードを設定すると、リストア時にブラインドタッチでその入力をしなければならず、視覚障害者には難関がひとつ増えます。

設定が終わったら「次へ」(ALT+N)ボタンです。
設定の確認のためのページになります。
問題がなければ、CDR(DVD)ドライブに、書き込みメディアを入れておいて「完了」ボタンです。それで、バックアップ処理が始まります。問題があるときはESCキーでキャンセルし、最初からやりなおしてください。


【メディアの入れ替え】
もっとも単純なシステムのバックアップでも、700MのCDRが2-3枚程度は必要です。
大きなシステムの場合は数十枚になるでしょう。
メディアの入れ替え時には発声しませんが、ドライブのトレイが開きます。その音で次の新しいメディアと交換すればいいです。
書き込んだ順番が重要です。リストア時は、その順番どおりにドライブに入れなければ、うまくリストアできません。メディアの順序を確実に区別できるようにしておいてください。
また、大きなシステムのバックアップには時間がかかります。覚悟してやってください。
そしてバックアップ中は、他のプログラムを起動しない、使わないのが望ましいです。他のプログラムが動作すると、CDRやDVDへの書き込みが失敗し、すべてをやり直さなければならない場合があります。
以上です。


■リストアの手順
【ブータブルCD/DVD(もしくは起動ディスク)から起動する】
バックアップではブータブルCD/DVDを作成しました。
最近のPCでは、こうしたCD/DVDをドライブに入れておいて、電源を入れれば、そのブータブルCD/DVDから起動するようになっています。メーカー製PCでは、特別なキーを押す場合もあります。(CDR/DVDなどの書き込み可能ドライブが付属しているなら、たいていCDROMからの起動が可能です。)
PCが古くてブータブルCDに対応していない場合は、別にDOSの起動ディスクを作成し、それでリストアすることができます。この方法については、B's Recorder GOLDのヘルプの、「HDDバックアップのリストア」という項に詳しく説明されています。それをそのまま実行すれば作成できるはずです。
また、
DOS起動ディスク作成の詳細でも説明しています。

バックアップしたデータが入っっているメディアのの1枚目をいれ、PCの電源を入れます。
あるいはヘルプの手順にしたがって作成したDOSの起動ディスクから、PCを立ち上げます。
立ち上がると独自描画の画面になります。ここでリストア先のパーティションを選択しなければなりません。


【リストア先のパーティションの選択】
視覚障害者が単独でリストアを行う場合に、問題が発生するとすれば、ここが唯一、最大の難関でしょう。
パーティションやドライブの一覧が表示されており、各パーティションに番号が振られています。通常、Cドライブにリストアすると思います。その場合なら1を入力してENTERを押せばいいです。Dドライブなら2を押してENTERです。
しかしパーティション構成が特殊な場合は、番号の割り振りがそう単純にはならないようです。
そしてドライブやパーティションが多数ある場合は、PageUp,PageDownキーで画面を切り替える必要が生じます。そういうケースでは、ここはだれかの目を借りる必要があるかもしれません。

 Cドライブにリストアしようとした場合、「アクティブなパーティションだが、ここにリストアしてもいいか」という確認メッセージが出ます。間違いなければ、Yを押してENTERです。(Dドライブなどにリストアしようとした場合、通常、このメッセージは出ないと想像します。)

 この画面でリストアをキャンセルすることができます。キャンセルはESCキーです。ESCを押すと、本当にキャンセルするのかと聞いてくるので、Yを入力してENTERです。そのあとなにかキーを押すとDOSプロンプトになります。(電源を切ってしまってもいいと思いますが)。

【リストアの実行】
リストアが始まります。 1枚の読み込みが終われば、ドライブのトレイが開くので、メディアの入れ替え時期は判断できます。メディアを順番どおりに入れていきます。
このとき、メディアの順番を間違うと、「ファイルが見つからない」という意味のメッセージが出て、正しいメディアと交換するように求められます。正しいメディアと交換してENTERです。

最後のメディアの読み込みが終わっても、ドライブのトレイは開きません。
だから最後の1枚を入れたら、ドライブのアクセス音に注意していてください。
ドライブの音が完全にとまってから10分ほど待つのが無難かもしれません。CDR/DVDからデータを読み込んだあと、メモリ上でなんらかの処理をする場合もあるかもしれませんから。
すべて終了したと判断したら、任意のキーを押さなければなりません。それで、DOSプロンプトになります。
 そこからは電源を切ってもいいし、CTRL+ALT+DELでPCを再起動してもいいです。

 なを、再起動時にはスキャンディスクが自動実行される場合があると思います。
 以上です。



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